MAMA


MAMA (電撃文庫)

MAMA (電撃文庫)

あらすじ

海沿いの王国・ガーダルシア。
トトと呼ばれるその少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋・サルバドールに生まれた。
しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。
ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。扉の奥から呼ばれているような、そんな気がしたから。
果たしてそこには、数百年前に封印されたという<人喰い>の魔物が眠っていた。
トトは魔物の誘いにのった。
魔物はその封印から解き放たれ、トトは耳を失った。

実は

ミミズクと夜の王」を書いた方の作品だったって知らなくて暫く放置してましたorz

感想

とにかく圧倒的ですね。紅玉いづきさんの作品は初っ端から物語の中に引きずり込まれる感じなんですよ。
内容は、落ちこぼれの少女と封印されていた魔物の少年が出会う、異色のボーイミーツガール的な感じで始まる話ですが、てっきり逃亡劇を繰り広げてバッドエンド一直線かなぁと思って読んだら(失礼)、予想外な展開になってびっくりしました。

でも、総じて言えば、素直な良い物語ではないでしょうか。
心のあり方は難しいものだと思いますが、これも1つの在り方ではないかなぁと思いました。

総括

できれば細かい部分の描写も読みたかったので、1冊ではなく上下巻で出ていたらなぁと思わないでもないですが、文句なく良い作品でした。

適合度:★★★★