パララバ -Parallel lovers-』

パララバ―Parallel lovers (電撃文庫)

パララバ―Parallel lovers (電撃文庫)


あらすじ

 遠野綾は高校二年生。平凡な日々を送る彼女の一番の幸せは、部活を通して知り合った他校の男子生徒、村瀬一哉と毎日電話で話すことだった。何度も電話をするうちに、互いを友人以上の存在として意識し始めた二人だったが、夏休みの終わりに一哉は事故死してしまう。本来であれば、二人の物語はそれで終わったはずだった。
 しかし一哉の通夜の晩、綾のもとに一本の電話がかかる。電話の主は死んだはずの一哉。そして戸惑う彼女にその声は告げた。死んだのはお前の方ではないのかと……。


一応

ネタバレ注意


感想

この作品は凄く気になっていたんですが、ようやく読めた…。

作者が高畑京一郎の『タイム・リープ』が好きだと言っているだけに設定がニヤリとしてしまうような内容ですね。

個人的には一哉が綾の日記を取りに行くまでは「おぉ」って感じで読んでいたんですが、その後の展開は作者がやりたいことは分かるものの、読んでいる側からは主人公二人が迷走しているように見えてちょっと勿体無い気が。

あと、ラメルさんはもう少し活躍してほしかったかなぁ。


それから、『タイム・リープ』意識してもう少し捻った内容にしてくるかなぁと思っていたら、意外とストレートな感じでちょっと物足りなかったかも。でも、犯人分かった後の描写の緊迫感の方が良かったですね。

あとは、最後の一哉どうなったのか凄く気になる…。



総括

難しい題材だったと思いますが、よく纏まっていてかなり面白かったです。
ただ、『タイム・リープ』意識しているということで、ちょっと辛口評価。

適合度:★★★+