ネットワークスペシャリスト


今日の更新はいつも見てくださる方には全く関係無い内容で恐縮なのですが、他に書く場所も無いのでここで書かせてもらいます。


さて、以前ちょっと書いたかもしれませんが、10月にネットワークスペシャリスト試験というのを受けたんです。

で、先日その合否発表があったわけなんですが、その結果はというと、



合格でした


6月に合格した応用情報技術者試験は一発合格だったんですが、こっちの方は4回目(4年目)も受けている試験だったので、遂に合格出来たって感じです。

私の場合、この試験は趣味で受けていたんですが、実はネットワークとかサーバーとか全く触ったことないのに受けていたので随分苦労しました。

しかも、勉強も教本だけで独学で勉強していたのでかなり大変でした。


けど、一番大変だったのは、GITADORAやりながら勉強も両立していたことですね(笑)

9月から本腰入れて勉強したかったんですが、ちょうどドラムのスキルが銅ネ目前の状態だったので、先に銅ネ達成してから勉強に集中ようと思って必死にスキル上げやっていたんですよw

そんな事情があったから、あのときは結構すぐに銅ネ到達したわけなんですが、実際物凄く焦っていたんですよね。

まあ、結果オーライですが、随分無茶したと思います…。


とりあえず、趣味とは言え、以前からの目標だったので合格できて凄く嬉しいです。


それはそうと、合格したら勉強方法や試験の戦略なんかを書こうかと思っていたんですが、合格出来はしたものの今回の試験で自分の実力不足を随分と感じたこともあって、とても参考になりそうなことが書けると思えなかったので書くのはやめようかと思います。

ただ、使用した教本について思うところがあるので、それだけちょっと書くことにします。


使用した教本について


徹底攻略 ネットワークスペシャリスト 教科書 平成25年度 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略 Tettei Kouryak)

徹底攻略 ネットワークスペシャリスト 教科書 平成25年度 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略 Tettei Kouryak)


応用情報の勉強をしたときにこの著者の教本を使用したんですが、そっちの教本は非常に素晴らしかったんですよ。
応用情報の教本の中では間違いなく一番良い教本だと感じました。


それで今回ネットワークスペシャリスト試験の勉強をする際に同じくこの著者の教本を買ってみたわけですが…、

残念ながらこっちの教本は非常にダメでした


何がダメかというと、まず、内容が薄いです。

表面的な説明ばかりで理解し辛いというのもあるんですが、何より気になったのは解説じゃなくて紹介しているような書き方なんです。

例えば、「NATを越えられないときにはNATトラバーサルが必要になります」と書いてその詳しい説明が「ルータにIPsecパススルー機能を搭載します」としか説明していなかったりするので、NATトラバーサルが何なのかもよく分からないし、IPsecパススルーがどういう仕組みなのかも全然書いていなかったりといった感じなんです。

もちろん、午前試験にしか出ないような部分なら覚えるだけなのでそれでも良いんですが、午後試験に出そうな部分までこんな説明していたりするところがあって、正直良くないと思いました。

あと、本章で解説をせずに練習問題の解答の説明で解説をしていたのがあったのは酷いと思いました。

まあ、これは2,3個だけしかないですが、本来理解を確かめる練習問題で初めて解説をするのは本末転倒なんじゃないかと思いました。
特にアドレス集約はしっかり理解しないといけない知識の筈なのにこういうやり方はダメだと思います。


次に、気になったのは説明の言い回しと図ですね。

ニュアンスとしては間違ってはいないんですが、読んでいて首を傾げるような書き方がかなりありました。

例えば公開鍵暗号の話ですが、「公開鍵だけを交換する」って表現しているんですけど、公開鍵暗号って受信者の公開鍵を取得してそれで暗号化するから「交換」って言葉に凄く違和感を感じるんですよ。

しかも、図でも自分の鍵を相手に渡すような矢印が描いてあるので最初に見たときに「あれ?」って思いました。

他には、ハッシュ化の説明がこれまた物凄く分かり辛い書き方しているし、図も独特な書き方なので、読む人が誤解するんじゃないかと思いました。
おそらく、読んだ人は「何で元に戻せないのが良いのか」が分からないと思うし、本来の改ざんの検知に使うという部分がしっかり説明されていないので、ハッシュ化する意味が分かり辛いと思います。


それ以外ではスライディングウインドウの図は混乱しました。
この図の描き方だと、ウインドウサイズ分のパケットを全部受信するまで確認応答を返さないのかと思ったのでメリットが全然分からなかったんですよ。
あとで調べて意味が分かりましたが、この図が一番分かり辛いと思いました。


最後に、章末に載せている問題の解説が薄いのもかなり気になりました。
練習問題も載せているのは良いんですが、その分教本の頁数が多くなるし、頁数削るために個々の解説は薄くなっているしで、メリットが無くなっているように感じました。

これなら、TACみたいに教本と問題集を別々にした方が良いんじゃないかなぁと思わなくもなかったです。

特に、一番最後に載せている平成24年の過去問の午後II問2設問4ですが、本章のSTPの説明だけだと理解し辛いのに解説がまともに書いていないので凄く分かり辛くて困りました。



とりあえず、気になった点はこんな感じです。
少々酷評になりましたが、勉強していたときに上述の理由で物凄くイライラしたので簡単に書かせてもらいました。
本当は章ごとに箇条書きにしたいくらいだったんですが、さすがにやりすぎだと思うのでこのくらいにしておきます。


それから、この教本で個人的に良かったと思ったのはVRRPの説明とARPの説明ですね。
この2つだけは何故かしっかり説明されていたのでかなり分かりやすかったです。
他にはSTPもしっかり解説されていましたが、これは上述の理由でちょっと足りないと思いました。


それ以外では、試験の範囲はかなり研究されて網羅されていたと感じたので、別の教本などを使って知識の保管をしながら勉強すればこの教本も悪くは無いのかなぁと思いました。

まあ、今回この教本で合格してしまいましたが、個人的にはやっぱりお勧めは出来ませんね。