昨日の記事でLinuxについて軽く書いたので、今度こそ全力でいきたいと思います。
今回はタイトルにも書いてあるとおり、LinuxでWindows用のフリーゲームを動かすという訳の分からない内容でございます。(ちなみに、これをやりたかったためにLinuxを導入しました)
賢明な方ならお分かりかと思いますが、そもそもWindows使っているのにそこに仮想環境立ち上げてLinux動かしてその上でWindows用のゲーム動かそうとしているんですから、「え?普通にWindowsで遊ぶんじゃダメなの??」って話になるわけでございます。
まあ、そのあたりは学術的探究心というか知的好奇心というか、そんな感じの 奇行 崇高な理念があったとお察し下さい。
ちなみにですが、ここで言っているWindows用のフリーゲームってのは、ふりーむ!や夢現といったサイトで公開されていたりするRPGツクール系のツールで作られたゲームなんかのことでして、マインスイーパーとかソリティアとかのことじゃないので悪しからず。
更に加えて説明すると、WindowsとLinuxってのは違うOSなため、本来はWindows用のゲームってLinuxでは動かないものなので余計にややこしくなります。
なので、以下のルールを設けてそれに従って書いていくことになります。
基本事項
LinuxにはWineというツールがあって、これでWindowsのプログラムをエミュレートして動かすことが出来るんです。
今回の記事ではこれを使ってWindows用のフリーゲームが起動するかどうかについてを要点として検証する内容にしたいと思います。
また、対象にするフリーゲームについては、製作ツールごとに代表的な作品を1つ取り上げて、起動の有無及び、作品内容について紹介したいと思います。
という感じですのでよろしくお願いします。
では、先ずはこれから。
WOLF RPGエディター
○悠遠物語 〜空の大陸とアイテム屋さん〜
一番手は「WOLF RPGエディター」製のこの作品から紹介したいと思います。
夢現フリーゲーム大賞2012で大賞を受賞した作品で、A・RPGと店の経営シミュレーションの要素があるゲームです。
以前は1章までしかシナリオが公開されていなかったんですが、去年、2章の途中までシナリオが追加されました。
何気に去年私がなんとなくやってみたらドハマりして珍しくやり込んでしまったゲームだったりします。
BGMはフリー素材を使用しているんですが、個人的にツボな選曲が多かったこともあってそれも嵌った要因の一つになっています。
あと、フィールドが不思議のダ○ジョン系みたいに毎回ランダム生成されるシステムになっていたりするのも特徴の一つでしょうか。
Wineでの起動について
ここからWineでの起動に関してなんですが、実はこの「WOLF RPGエディター」製のゲームはWineのバージョン1.3.24以降だと問題が発生します。(最新バージョンの1.7でも確認済み)
私が試した環境下だと方向キーを一度入力すると押しっぱなしの状態になるという症状が出ました。
当初、Linux特有の問題なのかと思って諦めていたんですが、この記事見てWineのバージョンに依存する問題だと知ったときはちゃぶ台返ししそうになりました…。
尚、Wineのバージョン1.3.23以前では起動自体は問題無かったですが、そのままゲームを続けられるかどうかは検証していないので分かっていません。
RPGツクール2000
シルフェイド幻想譚
次は「RPGツクール2000」製のゲームからちょっと古めの作品を。
これは夢現フリーゲーム大賞2008で大賞を受賞した作品で、時間経過システムがあるフリーシナリオRPGです。
私が初めて遊んだフリーゲームだったりするんですが、時間経過のシステムが上手く調整されたゲームという印象です。
特に2週目をプレーすることで1週目の裏で起こっていたことが分かったりするので面白いです。
Wineでの起動について
Wineでの起動についてですが、当初は問題無いかと思っていたんですけど、この記事を書いている最中に問題を発見してしまいましたorz
その問題なんですが、どうやらマウス動かすとそれを方向キーの入力と認識する上に、その入力がずっと続く状態になります…。
「WOLF RPGエディター」製のゲームと違ってWineのバージョン変えても起こるので解決方法が無さそうな感じです。(もしくは起動したらマウスを一切動かさないか)
あと、使っているフォントの表示がおかしくてかなり見辛くなるんですが、これもどうしようもうない気がしています。
RPGツクール VX Ace
Margikarman ItoA(マージカルマン イトア)
2013年に公開された「Margikarman(マージカルマン)」の完成版で、異界と学園のADV型現代RPGという内容だそうです。
実はこの作品は私は未プレイだったりするのでコメントは割愛します。
RPGツクールVX
このツールは「RPGツクール VX Ace」の一つ前のバージョンなんですが、実は、RPGツクールVX製のゲームはWineで起動しませんでした。
いくつか有名な作品を試してみたんですが、全部エラーが出て起動しないんですよ。(RTPは問題無くインストール出来る)
調べてみたんですが、「.rgssadという拡張子の書庫ファイル」が展開できないのが原因らしく、これを別のツール使って無理やり展開すると起動できると書いてあるサイトをいくつか見かけたものの、そのツール自体が見当たらなかったので検証はしませんでした。
また、この記事によると、Wineのバージョン1.5.19以降では問題無く起動できると書いてあるんですが、私の環境下ではバージョン1.5.19以降でも起動しなかったですね。
これはUbuntuやDebianでも確認したので、おそらくZorin特有の問題では無いと思っていたりします。
(※追記)
昨日、いくつか検証していたら、Wineのバージョン1.7.14以降だと起動することが発覚しました。
ただし、仮想PCのスペック不足なのか動作が重すぎてまともに動きませんでした。
なんにせよ予定外の事態だったのでかなり困惑しました…。
ノベルスクリプト
セブンスコート
ノベルスクリプトと一口に言ってもNScripterや吉里吉里など多種多様にあるんですが、今回はこのセブンスコートを代表として取り上げることにします。
この作品は夢現フリーゲーム大賞2013の大賞受賞作品で、たしか吉里吉里で製作されていたと記憶しています。
実は私この作品も未プレイでして、今回の検証の際にちょっとだけ起動させて遊んでみたんですが、絵の雰囲気から物凄く重苦しい内容を想像していたものの、初っ端から腹を抱えて笑わせられた上に文章のテンポが物凄く良くてかなり惹き込まれてしまいました。
少しだけしかプレイしていないものの、時間があったら最後までやってみたいと思います。
Wineでの起動について
Wineでの起動ですが、これは全く問題無いという印象でした。
動作も重くありませんでしたし、一番まともに動いたんじゃないかと思います。
その他
洞窟物語
最後は夢現フリーゲーム大賞2009で大賞を受賞した横スクロールアクションゲームの洞窟物語です。
このゲームはかなり完成度が高くて、過去にDSiウェアに移植されたという経緯があったりするんですよ。(現在は配信終了)
Wineでの起動について
Wineでの起動なんですが、実はこの作品はファンによってLinuxへの移植が行われていたりもするんですよ。(海外版でタイトルはCave Story)
それで両方動かしてみたんですが、何故かLinux版の方が動作が重くて私の環境下だと動かすのが厳しいという状況になりました…。
Windows版をWineで動かした方は意外とすんなり動いたので、「結果逆じゃないのかなぁ…」と首を捻ったりしたんですが、とりあえず起動自体は問題無いようでした。
おわり
というわけで、長々と書いてしまいましたが、一通りフリーゲームの起動について書かせてもらいました。
たぶん誰も読まないような内容になってしまったと思うんですが、一度フリーゲームの紹介をやりたいと思っていたので個人的には非常に満足していたりします(笑)
本当は他にもLiveMakerやインディーゲームクリエイターのゲームの紹介もやりたいところだったんですが、さすがに紹介数が多くなりすぎてしまうと思ったのでこれでも削っていたりするんですよ。(それでもかなり長くなりましたが…)
あとはゲーム中にマウス動かすと方向キー入力として認識されてしまう問題が出てきたのは本当に想定外でした…。
以前から検証やっていたんですが、そのときはマウス動かさなかったのでこんな問題があるなんて思いもしませんでしたよ。
まあなんにせよ、記事としてまとめられて良かったです。
LinuxでWindows用のフリーゲームを動かすという体裁をとりましたが、やっていることはWindows用フリーゲームの紹介なので、Linux抜きにしてフリーゲームに興味を持った方はWindowsだけで遊んでみてはいかがでしょうか。