DDD2

DDD 2 (講談社BOX)

DDD 2 (講談社BOX)


あらすじ

2004年8月、オリガ記念病院から退院したばかりの左腕の失い男、石杖所在と漆黒の義手義足を纏う迦遼海江は、SVSと呼ばれる「死のゲーム」に巻き込まれる。“シンカー”と称されるA(アゴニスト)異常症感染者、俗称“悪魔憑き”。2年前に行方を眩ました、灼熱の殺人鬼。そして2人の天才野球選手(プレイヤー)――。彼らの失われた夏の跡(ゆめ)を消し去るように、所在と海江の1度目の“悪魔払い”が行なわれる――

とりあえず

いろいろとあった所為で、今頃読む羽目になりました。
欲を言えば、年内に読みたかったのですが、でも、読めてよかったです。

感想

今回はミスリードとか誘わずに直球な感じのお話でしたね。(野球がテーマなだけに
そして、2007年に読んだ本の中では一番の傑作でした。
あと、SVSはじめ、設定もおもしろいですね。

「--よう、待たせたな、シンカー」

このスラッガーとシンカーのシーンは鳥肌ものでした。最初からちりばめられていた布石が徐々に明かされていき、最後に全ての話が繋がったところでのこのシーンは本当に見事の一言でした。更に、挿絵も凄く良かったです。

痛烈な主人公

報われないと知っていても信念を貫き通す姿に人は惹かれると思うんです。まあ、特撮ヒーローとかそんな感じかなぁと。ちょっと違うかもしれませんが、シンカーの姿にはそれに近いものがあって、だから共感を得るようなものがあったのかもしれません。(もちろん正しいことではありませんが
あと、霧栖という存在も彼を痛烈な主人公の意味を引き立たせていますね。


総括

ストーリーも話の帰結のさせ方も素晴らしかったです。
というわけで、適合度は最高ランク。


適合度:★★★★++